ここ数年忘れていた「グリーンピース」という食べ物の存在に、突然気づいた。
往々にして嫌われ者だった。
給食の時、ビーフシチューやカレーなどの人気メニューにひっそりと隠れるグリーンピース。
しかしその目立つ色のせいであえなく発見。
「うわぁ、グリーンピースだ」と口々に罵倒され、存在自体を否定される。
当時から食事を済ますのがとにかく早かった僕も、その日の給食のメニューにグリーンピースが入っていた時は、先割れスプーン片手にねちっこい発掘作業に時間を費やしたものだ。
特にグリーンピースが嫌いというわけではない。
むしろ好きな部類である。
ただ食べ終わった皿の底に5~6個、ころりと残される姿がたまらなく愛しかった。
よく考えると、どうも最近グリーンピースを目にする機会が無い。
昔はもっと色々な料理に入っていなかったかグリーンピース。
グリーンピースには本当に気の毒なことをした。
僕がグリーンピースを残していたのは、必要が無いからではない。
「食べ残されているシワだらけのグリーンピース」が見たいからである。
それをしっかり説明すべきだった。
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